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戸籍の用語集

  2014/08/01

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あいうえお順にまとめた戸籍の用語集です。

戸籍に関しての用語が分からない場合には、こちらをご覧ください。

あ行

隠居(いんきょ)

隠居(いんきょ)を理解するためには、まず「戦前の戸籍制度」について知る必要があります。
戦前の戸籍と戦後の戸籍の仕組みの違い(別ウィンドウで開きます)

隠居(いんきょ)とは、戸主が存命中に戸主の座を降り、その座を家督相続人(主に長男)に譲ることを言います。

この「隠居」は、戦前においては、戸主の死亡とともに「家督相続」の開始要因でした。
「家督相続」とは?

ただ、戸主が隠居をするためには、下記のようないくつかの条件があり、

・満60歳以上であること
・能力的に問題ない家督相続人が、相続の承認をすること

これらの条件を満たしたうえで、隠居者自身(または法定代理人)と家督相続人が共同で届出を行うことにより、家督相続が開始されました。

か行

改製原戸籍

戸籍に関しては過去に数回の法改正があり、その都度、書類の様式や記載される内容が変わってきました。

この「戸籍の書き換え」作業で、「古くなってしまった戸籍」の方を「改製原戸籍」と呼びます。

家督相続(かとくそうぞく)

家督相続(かとくそうぞく)を理解するためには、まず「戦前の戸籍制度」について知る必要があります。
戦前の戸籍と戦後の戸籍の仕組みの違い(別ウィンドウで開きます)

家督相続(かとくそうぞく)とは、戸籍の代表者である「戸主」が、死亡したり隠居したりした際に、主にその家の長男が、新しくその家の戸主になることを言います。
「戸主」とは?
「隠居」とは?

そしてこの「家督相続」は戸籍上の形式的な意味合いだけではなく、財産権をも相続する非常に意味合いの大きなものでした。

逆に考えれば、新しく戸主となった人間に財産権等の権利を移し、それを「戸籍上で証明した」というほうが正しいのかもしれません。

現在戸籍(現戸籍)

戸籍に関しては過去に数回の法改正があり、その都度、書類の様式や記載される内容が変わってきました。

この「戸籍の書き換え」作業で編製された「最新の戸籍」のことを「現在戸籍(現戸籍)」と呼びます。

戸主(こしゅ)

戸主(こしゅ)を理解するためには、まず「戦前の戸籍制度」について知る必要があります。
戦前の戸籍と戦後の戸籍の仕組みの違い(別ウィンドウで開きます)

戸主(こしゅ)とは、簡単に言い換えれば「戦前の戸籍の代表者」のことです。

しかし実際には、戦前の「戸主」には単に戸籍の代表者という意味合いだけでなく、もっと大きな責任と権限が与えられていました。

それは例えば、

・家族の扶養の義務
・家族が婚姻するときの同意権
・家族の居所の指定権
・戸籍から誰かを排除する権利
=戸主の同意を得ないで婚姻などをした場合には、戸籍から追放する権利。言い換えれば「勘当」です。

などです。

戸籍

戸籍とは、ある人が生まれてから死ぬまでの「身分に関する記録」で、下記のような情報が記されています。

本籍地・名前・生年月日・父の名・母の名・続柄・出生地・婚姻日・配偶者氏名・死亡日時・死亡地など

戸籍を管理しているのは、本籍地の市区町村役所です。
「本籍地」とは?

尚、戦前の戸籍と戦後の戸籍では、1つの戸籍に収められている「家族」についての考え方が異なります。
戦前の戸籍と戦後の戸籍の仕組みの違い(別ウィンドウで開きます)

戸籍個人事項証明書

以前の「戸籍抄本」に代わるものとして、戸籍データがコンピュータ管理されている自治体で発行されるものです。
「戸籍抄本」とは?

戸籍抄本

「戸籍抄本」とは、「1つの戸籍の一部」のデータが載っているものです。
例えば、ある戸籍に4人いた場合、そのうちの1人の情報だけ抜き出したものが「戸籍抄本」です。

戸籍データがコンピュータ管理されている自治体では戸籍個人事項証明と呼ばれます。
「戸籍個人事項証明」とは?

戸籍全部事項証明書

以前の「戸籍謄本」に代わるものとして、戸籍データがコンピュータ管理されている自治体で発行されるものです。
「戸籍謄本」とは?

戸籍謄本

「戸籍謄本」とは、「1つの戸籍の全部」のデータが載っているものです。
例えば、ある戸籍に4人いれば、4人全員載っているのが「戸籍謄本」です。

戸籍データがコンピュータ管理されている自治体では戸籍全部事項証明書と呼ばれます。
「戸籍全部事項証明書」とは?

(戸籍の)改製

法改正によって、戸籍の様式が変更された場合に使われます。

戸籍の附票(こせきのふひょう)

戸籍の附票(こせきのふひょう)とは、言うなれば「戸籍の付属データ」のことです。

戸籍の附票には、「住所の変更履歴」に関してのデータが記載されています。

「住所に関してのデータ」となるとすぐに思いつくのは住民票ですが、戸籍の附票と住民票は別の書類です。

住民票には、(異なる市区町村に引っ越ししていた場合)「前の住所」と「現在の住所」と「転出先の住所」が記載されていますが、ここにいくつかの問題点があります。

(1)異なる市区町村への引っ越し回数が多い場合

(2)引っ越しをしてから時間が経過している場合

住民票は、住所地の市区町村役所で発行されますが、(1)のような場合、過去の住所の履歴を証明しなければならなくなった際に、その都度、前に住んでいた市区町村に「住民票の除票」の申請をしていかなければなりません。

また、住民票の除票は(市区町村によって異なる場合もありますが)、5年程度で廃棄されてしまいます。

しかし戸籍の附票の「住所の変更履歴データ」は、戸籍とともに本籍地の市区町村でずっと保管されていますので、上記のような心配はありません。

(戸籍の)編製

婚姻などで新しい戸籍が誕生した場合に使われます。

(戸籍の)転籍

他の市区町村から本籍地を移した場合に使われます。

本籍地は、実際には住んだことのない場所、例えば「皇居」などにも移せます。

しかしながら転籍をすると、何かの際、例えば、家系図作成や相続などの際に、戸籍を過去に向かってたどらなければならなくなった場合に、その都度、前の本籍地の市区町村役所に「除籍謄本」の申請をしなければならなくなります。(=手間がかかるだけでなく、謄本申請のための料金と時間もその分余計にかかってしまいます。)

そして、「転籍したという事実」は消すことができませんから、上記の「負担」は、延々と子の代、孫の代まで受け継がれてしまいます。

従って、むやみやたらに転籍するのは控えたほうが無難であると言えるでしょう。

さ行

嗣子(しし)

家を継ぐ跡取りのこと。

住民票

住民票は「住所に関しての記録」で、下記のような情報が記されています。

氏名・生年月日・住所・住民となった日・前住所など
(実際には、住民票にはもっとたくさんの情報が記されていますが、ここでは説明のため、簡略化して記載しています。)

そして住民票は、1人の個人で1つの単位です。

また、住民票を管理しているのは、住民として登録してある場所の市区町村役所です。
(*「住民として登録してある」とは、今住んでいる市区町村から別の市区町村に引っ越した際に提出する転入届などによってなされます。)

除籍(謄本)

除籍とは、死亡や離婚などによって、その人物が「戸籍から除かれる」ことを言います。

そして「戸籍にいた全員が除籍」になってしまった謄本、言い換えれば「戸籍の抜け殻」のことを「除籍謄本」と言います。

壬申戸籍(じんしんこせき)

明治5年に作られた、現在の戸籍制度の出発点となる戸籍の別称です。
「壬申戸籍」とは?(別ウィンドウで開きます)

尊属(そんぞく)

尊属(そんぞく)とは、「自分より前の世代にある者」を言います。

例えば、

・あなたの両親、祖父母
・あなたのおじさん、おばさん

などです。

逆に、「自分より後の世代にある者」のことを「卑属(ひぞく)」と言います。
「卑属」とは?

また、自分と同世代の親族、例えば、

・あなたの兄弟姉妹
・あなたのいとこ

などは、尊属でも卑属でもありません。

た行

嫡出子(ちゃくしゅつし)

嫡出子(ちゃくしゅつし)とは、法律上の婚姻関係にある夫婦の間に生まれた子供を言います。

直系

直系とは、「親子関係でつながっている人間同士」のことを言います。

例えば、

・あなたの両親
・あなたの両親の両親(=祖父母)
・あなたの子供
・あなたの子供の子供(=孫)

という風に、親子関係でつながっている人間同士のことを「直系」と言います。

逆に、「血縁ではあるものの、親子関係でつながっていない人間同士」のことを「傍系(ぼうけい)」と言います。
「傍系」とは?

謄本類の取得の際に、委任状なしで取得できる範囲は、「直系」の謄本のみです。

な行

入籍

入籍とは、ある戸籍に誰かが入ってくることを言います。

それは例えば、子供が生まれ親の戸籍に「入籍する」場合などです。

は行

卑属(ひぞく)

卑属(ひぞく)とは、「自分より後の世代にある者」を言います。

例えば、

・あなたの子供、孫
・あなたの甥、姪

などです。

逆に、「自分より前の世代にある者」のことを「尊属(そんぞく)」と言います。
「尊属」とは?

また、自分と同世代の親族、例えば、

・あなたの兄弟姉妹
・あなたのいとこ

などは、尊属でも卑属でもありません。

非嫡出子(ひちゃくしゅつし)

非摘出子(ひちゃくしゅつし)とは、婚姻関係にない男女の間に生まれた子供のことを言います。

以前は、非嫡出子は嫡出子の2分の1の相続分しか持てませんでしたが、平成25年の法改正で、非嫡出子と嫡出子の相続分が同等となりました。

筆頭者

「筆頭者」とは、言い換えれば「戸籍の代表者」のことです。

戦前の戸籍では「戸主」と呼ばれる、「家の代表者」を中心とした戸籍編成となっており、複数の「家族」が1つの戸籍の中に収まっていました。
戦前の戸籍と戦後の戸籍の仕組みの違い(別ウィンドウで開きます)

そして、この場合の「筆頭者」とは「戸主」のことを指します。

一方、戦後の戸籍では「夫婦を単位とした戸籍」となったために、「筆頭者」とは「父(母)」のことを指します。

分家

「分家」を理解するためには、まず「戦前の戸籍制度」について知る必要があります。
戦前の戸籍と戦後の戸籍の仕組みの違い(別ウィンドウで開きます)

この、「戦前の戸籍制度」において、「戸主」の同意を得て新たに「家」を設立することを「分家」と言います。

「分家」が行われると、元々いた戸籍から独立して新たに戸籍が編製されました。

平成改製原戸籍

平成6年に戸籍法の改正があり、戸籍事務がコンピュータ処理できるようになりました。

この「戸籍の書き換え」作業で、「古くなってしまった戸籍(=昭和23年式戸籍)」の方を「平成改製原戸籍」と呼びます。

傍系(ぼうけい)

傍系(ぼうけい)とは、「血縁ではあるものの、親子関係でつながっていない人間同士」のことを言います。

例えば、

・あなたの兄弟姉妹
・あなたのおじさん、おばさん
・あなたの姪、甥

という風に、血縁ではあるものの、親子関係でつながっていない人間同士のことを「傍系」と言います。

逆に、「親子関係でつながっている人間同士」のことを「直系」と言います。
「直系」とは?

謄本類の取得の際に、委任状なしで取得できる範囲は、「直系」の謄本のみなので、委任状なしに、「甥、姪」の入っている謄本を取得することはできません。(戦後の戸籍の場合)

本籍地

「本籍地」とは、言い換えれば「戸籍を管理するための場所データ」で、この本籍地のある市区町村役所が、その戸籍を管理しています。

従って、実際に住んでいる場所とは異なる場合もあります。

また、本籍地を移すこと(=転籍)も可能です。

ま行

や行

養子縁組

実際には血のつながりがない親子の間に、法律上において実の親子と同様の関係にする行為を言います。

かつては、「主家」や「本家」の存続のために、あるいは、「武士という身分を手に入れるために」、様々な形での養子縁組が行われてきましたが、現在の民法においては、下記の2通りのタイプの養子のみが存在します。

・普通養子
一般的な養子のスタイルで、法律上は、「実の親」と「養親(ようしん)」との両方に対して親子関係が存在することとなります。

・特別養子(原則、6歳未満の子供のみ。条件により8歳未満まで可能。)
子供が虐待にあっていたり、捨て子などであった場合、「子供の人権保護」の観点から特別に認められた養子縁組です。
上記のような理由による縁組のため、実の親との法律上の親子関係は消滅し、「養親」のみとの親子関係が成立します。

ら行

わ行

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