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戸籍とは?

  2014/08/03

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戸籍は普段はあまり馴染みのないものだけに、ほとんど知識がないのが普通だと思います。

しかし、戸籍に関しての知識があると出来上がった家系図をより楽しむことができます。

そこで、戸籍についてのあれこれについてまとめてみました。

戸籍謄本と住民票って違うの?

結論から言えば、戸籍謄本と住民票は違うものです。

戸籍とは、ある人が生まれてから死ぬまでの「身分に関する記録」で、下記のような情報が記されています。

本籍地・名前・生年月日・父の名・母の名・続柄・出生地・婚姻日・配偶者氏名・死亡日時・死亡地など

そして戸籍には住所は記録されておらず、(戦後の戸籍は)「夫婦(と子供)」で1つの戸籍が編成されています。
(戸籍の附票についての説明は割愛いたします。)

また、戸籍を管理しているのは、本籍地の市区町村役所です。

一方、住民票は「住所に関しての記録」で、下記のような情報が記されています。

氏名・生年月日・住所・住民となった日・前住所など
(住民票にはもっとたくさんの情報が記されていますが、ここでは説明のため、簡略化して記載しています。)

そして住民票は、1人の個人で1つの単位です。

また、住民票を管理しているのは、住民として登録してある場所の市区町村役所です。
(*「住民として登録してある」とは、今住んでいる市区町村から別の市区町村に引っ越した際に提出する転入届などによってなされます。)

家系図の作成とは、誰が誰から生まれて、その前の親は誰で・・・と、血縁関係や親族関係を調べていくことですから、作成にあたって調べるべきものは、当然、「戸籍」であるということになります。

戦前の戸籍と戦後の戸籍では、戸籍の仕組みが違う?

簡単にご説明申し上げれば、戦前の戸籍は「戸主(=家父長)」を中心とした戸籍の形式であり、戦後の戸籍は「夫婦」を単位とした戸籍の形式であるということです。
「戸主」とは?(別ウィンドウで開きます)

分かりやすいのは、「戦後の戸籍」の方です。

これは、「親と子」が1つの戸籍に収まっているために、子~親とたどっていく家系図作成においては分かりやすく、見やすい構成になっています。

一方、「戦前の戸籍」については、「戸主」という「一家のあるじ」を中心にして、その子や孫、いとこや甥・姪までもが1つの戸籍に収まっています。

このため、1つの謄本からたくさんの情報を得ることができますが、その分、「誰がこれから作ろうとしている家系図の登場人物なのか?」を見極める大変さが伴います。

戸籍謄本と戸籍抄本の違いとは?

まず、基本事項として、戸籍は「家族で1つ」編製されているということです。

ただし、この「家族」が何を指しているのかについては、前述のように戦前と戦後では異なります。

そして「戸籍謄本」とは、「1つの戸籍の全部」のデータが載っているものです。
例えば、ある戸籍に4人いれば、4人全員載っているものが「戸籍謄本」です。

一方、「戸籍抄本」とは、「1つの戸籍の一部」のデータが載っているものです。
例えば、ある戸籍に4人いた場合、そのうちの1人の情報だけ抜き出したものが「戸籍抄本」です。

家系図の作成においては、家系のつながりを調べるわけですから、当然、「戸籍謄本」を取得することになります。

戸籍謄本と除籍謄本の違いとは?

戸籍謄本と除籍謄本を別の言葉に置き換えれば「現在使用されている戸籍」と「過去に使用されていた戸籍」となります。

「過去に使用されていた戸籍」とは、戸籍の中のすべての人間が死亡や婚姻などによっていなくなってしまった「戸籍の抜け殻」のことです。

家系図の作成では、戸籍を過去へ過去へとさかのぼっていきますから、調査する戸籍のうちのほとんどは、この「除籍謄本」になります。

ただし、通常、調査の出発点は「(現在使われている)戸籍謄本」からの出発になります。

そして、その戸籍謄本に書かれている親が「結婚前に入っていた戸籍」を探し、さらにその前の戸籍を探し・・・としているうちに、いつしか「除籍謄本」を調べている事になります。

戸籍謄本と戸籍全部事項証明書の違いとは?

結論から言えば、同じ内容の書類である、と言ってもいいのかもしれません。

そして簡単にその違いを書けば、

戸籍謄本・・紙に手書きやタイプライター等で書かれていた
戸籍全部事項証明書・・・データがコンピューター管理されている

ということかと思います。

書類の様式等にも違いがありますが、性質的には同じものです。

戸籍に書かれている「筆頭者」とは?

「筆頭者」とは、言い換えれば「戸籍の代表者」のことです。

戦前の戸籍では「戸主」が「筆頭者」であり、戦後の戸籍では「父(母)」が「筆頭者」です。
戦前の戸籍と戦後の戸籍の仕組みの違い

家系図の作成の際には、この「筆頭者」が誰であるのか、それから後述の「本籍地」がどこであるのかを元に戸籍の調査を進めていきます。

戸籍に書かれている「本籍地」とは?

「本籍地」とは、言い換えれば「戸籍を管理するための場所データ」で、この本籍地のある市区町村役所がその戸籍を管理しています。

従って、実際に住んでいる場所とは異なる場合もあります。

つまり、戸籍は「本籍地という場所データ」と、前述の「筆頭者という人物データ」で管理されているために、戸籍謄本や除籍謄本を請求する際には、この「本籍地」と「筆頭者」のデータ両方が必要となります。

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